9月15日(木)15:00~17:00松江水縁プロジェクト
第6回分科会を開催しました。
4月に第1回を開催して、もう6回目になりました。
今回から松江商工会議所、加藤さんが議事録を起こして頂いています。
第6回 松江水縁プロジェクト 分科会 議事録
日 時:平成28年9月15日(木)15:00~17:00
場 所:松江商工会議所 3階 議員談話室
出席者:アトリエカーサ 代表 片寄 洋子
㈱玉造温泉まちデコ
代表取締役 角 幸治
㈲環境計画建築研究所
専務取締役 矢田 裕光
㈱エイテック中国支社
技師長 渡部 修
島根大学 学生 藤原 知洋
島根大学 学生
小谷
大地
松江市都市政策課
主任 山崎
隆志
松江商工会議所青年部
会長 福田 達也
松江水縁プロジェクトメンバー
小汀
泰久
坂本 拓三
大内 茂
㈱コスモブレイン
祐源
平雄
事務局 松江商工会議所産業振興課
竹下
昌宏
森岡 淳
加藤 裕子
■意見概要
①水縁プロジェクト構想に対する感想
1.
スケールの大きなロングスパンで考える話だと思った。実行や体現を意識して動いておられ、絵空事で終わらせないとして動いておられるのが素晴らしいと感じている。
2.
景観に対しても、新たに景観をつくるものと歴史や今までのものを大切にする、そういったところがこれから話し合っていく中で行き詰っていくところであると思う。もう少し具体的に市民の方の意見が統一されるような、実現に向けてのプロジェクトであってほしい。
3.
今の水縁プロジェクトはどちらかというと絵を描くことが多い気がする。絵を描く事だけなら箱モノになってしまう。誰がやるのか決まっていないと感じた。
②常時賑わい空間に向けて、どのような方法があるか
1.
京都の鴨川は川床が有名だが、大橋川にも川床ができるようにすればよいのでは。散歩するにも何もなければ人は歩かない。
③その他
1.
昔は行政主導だったが、今はお金がない。だから市民、民間の熱意・やる気のあるところが動いていく。市民が汗をかいて動いて提案をしていくべきだと思う。
2.
街づくりは人づくり。そこで必要になるのは①キーマン・プレイヤー、②後見人・見届人、③行政⇒スーパー公務員。
3.
このプロジェクトは色々な視点をもって考えないといけない。このプロジェクトが実現した時に自分の商いにどういうメリットがあるかということを具体的にイメージできないと実現という推進力には至らない。本気で考えることはできないのかなと思う。
4.
ターゲットについて、観光客と市民とチャンネルを変えて考える必要がある。市民に喜ばれるものをと思って何かやると観光客等にも知られて市民の方だけでなく、観光客も来られる。その逆もある。しかし、市民と観光客の両方を狙って何かやると誰も来ない。
5.
行政の方に動いてもらうために、玉造温泉では行政の方々に自分たちの覚悟を見てもらって好きになってもらおうと思った。何をしたかというと㈱玉造温泉まちデコというまちづくり会社を立ち上げた。旅館社長5人で100万円ずつ出し合って、つくった。出資金は返ってこないという覚悟だった。そうしたら、市長が“市民がそこまでやるなら”という思いになってくださり、歴史街づくり課が動き出した。みんなが覚悟を決めてやった。
6.
水縁プロジェクトのメンバーは腹の探り合いがあるといけないと感じた。素直に意見をぶつけられる場になっていくようなことが大事なのかと感じた。
■意見内容
(渡部)上乃木の設計会社にいる。自分は松江市のOBである。現役時代に駅前整備などに係る担当課長や大橋川改修に係る担当課長をしていた。
(矢田)青年部にも所属している。今年度から水縁プロジェクト会議に参加させていただき、話を聞いたときにスケールの大きなロングスパンで考える話だと思った。実行や体現を意識して動いておられ、絵空事で終わらせないとして動いておられるのが素晴らしいと感じている。
(角)基本は良いお話で賛成だが、色々とお困りだろうなと思った。また、難しいなと思う部分があると思った。気づいた点が3つあるのでタイトルほどお話ししたい。一つ目は勝ちパターンにはまっていないのではないか。成功したところを見ると大体同じパターンにはまっている。それが、勝ちパターンではないか。二つ目に玉造温泉の10年前を思い出した。玉造温泉も国交省のまちづくり交付金を活用してハード整備を行った。水縁プロジェクトは玉造温泉と違うとは思うが、何が違うかがお話しできるかもしれない。三つ目にターゲットについてだが、私は観光畑であるが、観光客と市民とチャンネルを変えて考える必要がある。興味があるようであれば、後程お話しする。
(片寄)本業はインテリアコーディネーターである。松江市の景観審議会の委員になって今年度で11年目に入っている。また、国土交通省の大橋川景観アドバイザーも引き受けている。それは3年目になる。その中で護岸の整備という話をするが、少し水辺に入れるような、水辺を活用していく話をしている。しかし、南側と北側がうまくつながっていないと感じている。大橋川を挟んで両方が活性化するようなことを考えていかないといけない。景観に対しても、新たに景観をつくるものと歴史や今までのものを大切にする、そういったところがこれから話し合っていく中で行き詰っていくところであると思う。もう少し具体的に市民の方の意見が統一されるような、実現に向けてのプロジェクトであってほしい。
(小谷)松江のまちづくりに関わりたくて建築に入った。色々なワークショップ等にも参加したが、街づくりのアイデアをまとめて、それで終わりになってしまうのが多い。水縁プロジェクトは長いスパンで実現に向けて活動しておられるのがすごいと思う。松江は水の都である。その特性を生かしたまちづくりを考えておられて、これからもこのプロジェクトに携わっていきたい。
(藤原)この分科会では多くの企業や市の方が来られるので、就職活動の参考になると思い、参加させてもらった。自分は愛媛県の松山市の都市計画の調査に行ったが、松江市にはレイクラインがある。レイクラインを中心に街を結ぶと良いのではないか。また、春夏秋冬も感じられると良いと思う。冬が今はないと思うが、イルミネーションとか考えれると良いと思う。
(山崎)玉造温泉の活性化にも携わっていた。玉造温泉を真似するわけではないが、参考にできるところが非常に多いと思う。
(福田)このプロジェクトは夢のある話である。青年部も若いメンバーがいるのでそのメンバーが携わることで、市民の方が喜ぶ、観光客の方がまた来たいと思うような展開に大きく広がると思うので、今後とも宜しくお願いしたい。
(小汀)平成13年頃から大橋川改修計画があり、ずっと行われていなかったと思うが、渡部さんが課長のときに推進されたと認識しているが、どういう印象をもっておられるか。
(渡部)松江市を退職して9年になる。松江市から出てくる街づくり計画はあまり進んでいないのではないかという話を聞くことがある。昔は行政主導だったが、今はお金がない。だから市民、民間の熱意・やる気のあるところが動いていく。市民が汗をかいて動いて提案をしていくべきだと思う。河川法は難しいから、色々な知恵を出し合ってあっていくことが大事。ステップを踏んでやっていく。
(角)街づくりについては旧玉湯町助役を務められた周藤さんに色々と教わった。街づくりは人づくりである。人づくりで必要になるのは次の3者である。
②後見人・見届人
①キーマン・プレイヤー
(海士町山内町長の言葉でいうと「よそもの・若者・ばか者」)
③行政⇒スーパー公務員
②と③が足りていないから地域おこし協力隊はその町に定着しない。今の水縁プロジェクトはどちらかというと絵を描くことが多い気がする。絵を描く事だけなら箱モノになってしまう。箱モノは作ったが、誰がやるのか決まっていない。街づくりは、人づくりが大事なんじゃないかと思う。若者がキーマンになるときは後見人・見届人が必ず必要になる。批判があったら、後見人が守るみたいなのが必要。
(小汀)よく言いにくいことを言っていただいた。
(片寄)大橋川景観審議会で川や護岸をどうしようか、利活用の話をする。その時にどういう街づくりがあるのか、という話をするが、その時に水縁プロジェクトの話もあったかもしれないが、これを中心にこれで向かって進もうというものはない。
(小汀)できることなら、水縁プロジェクトのプランを景観審議会に出せたらよい。今は第1次のプランしかないが、行政とも摺合せをしている。早く、第2次プランを描いて出せたらよいと思う。
(矢田)このプロジェクトは色々な視点をもって考えないといけない。このプロジェクトが実現した時に自分の商いにどういうメリットがあるかということを具体的にイメージできないと実現という推進力には至らない。本気で考えることはできないのかなと思う。自分は建築設計事務所なので何ができるかを考えている。関わる皆さんがそういう意識を持っていくことが大事なのかなと思う。
(小汀)賑わい創出のための一助になればという思いで、手間暇かけたけど赤字だった、というのは過去のイベントの例。しかし、これからはそうじゃない形を目指したい。事業として、背後地の活用も含めて考えていかないといけない。千載一遇のチャンスとして考えないといけない。従来のように道路さえできれば、堤防さえできればよい、ということではない。
(小谷)街づくりと言ったら観光客だけでなく、市民の視点から考えることも重要だと思っている。観光客と市民は考えるチャンネルが違うと言われて、具体的にはどういうことか。
(角)玉造温泉で夏に47日間連続開催したタマステージは完全に観光客に向けて開催している。ただ、観光客をターゲットとしていたら、市民も来てくださった。その逆もあり得ると思う。人間はないものねだりをする。松江の人は都会にあるものを求める。都会の人は田舎を求める。“かば”さんも都会と地元でメニュー内容を変えておられるのと同じようにチャンネルを変えてやる必要がある。ただ、市民に喜ばれるものをと思って何かやると観光客等にも知られて市民の方だけでなく、観光客も来られる。しかし、市民と観光客の両方を狙って何かやると誰も来なくなってしまう。
(矢田)YEGで台湾に行った。台湾の方は家で食事をすることがあまりない。地元の方が日常の食事をされる飲食店に行った。観光客にとっては台湾の日常の食事に興味があるから。
(小汀)台湾人の陳さんが来られた時に、カラコロ工房などこれだけの施設があるのにイベントの時にしか人が集まらないと言っておられた。今まで分科会でも色々な意見を聞いてきた。飲食の商売をする人の形態も様々である。
渡部さん、今後、アドバイザーとして技術的な面でアドバイスをいただくことは可能でしょうか。より具体的にしていき、遠回しにならないためにも知識を持った人にアドバイスをいただくことが必要である。そのために、プロジェクト会議にも行政の方に来ていただいている。ハードにかかわる分科会も今後、開催するかもしれない。
(渡部)アドバイスをすることはできる。お手伝いします。
(片寄)京都の鴨川は川床が有名だが、大橋川にも川床ができるようにすればよいのでは。散歩するにも何もなければ人は歩かない。大阪は派手すぎる気もするが。
(小汀)川床がどういう形で可能かはわからない。道路があるから難しい気もするが。
(渡部)10年前はベンチひとつ置くのも難しかった。
(大内)国交省、県、市の方とお話をする機会を設けた。全面的に拒否されるものではなかった。図面がないから何とも言えないというものであった。親水エリアの造り方、どういう考えでどのようにやったらよいか。渡部さんに実現に向けてアドバイスいただきたい。
(渡部)国・県・市の委員会がある。そこから再スタート。
(小汀)角さん、渡部さんには機会を改めて個別に話を聞きたい。年度内又は来年度にはシンポジウムを開催したい。その時の市長、行政担当者にも来ていただきたい。
(角)何か困っておられるだろうなと感じたのは、行政の熱が低いことだと思う。平成17、18年ごろは玉造温泉も今の水縁プロジェクトと同じようだった。玉造温泉はどうやって熱をあげたのか。行政の方々に自分たちの覚悟を見てもらって好きになってもらおうと思った。何をしたかというと㈱玉造温泉まちデコというまちづくり会社を立ち上げた。旅館社長
5人で100万円ずつ出し合って、つくった。行政に信頼を得るための会社。出資金は返ってこないという覚悟だった。そうしたら、市長が“市民がそこまでやるなら”という思いになってくださり、歴史街づくり課が動き出した。自分は長生閣の営業部長で社長の右腕だった。その自分を㈱玉造温泉まちデコに出してくれた。みんなが覚悟を決めてやった。行政の方もこの水縁プロジェクトが好きになってくだされば変わると思う。玉造温泉の活性化でも行政の方がこんなに熱くなるんだというくらい、連携して行っていた。
(小汀)水縁プロジェクトでも出資してやるという話はしている。個人的にも100万円くらい出資してやる覚悟はある。
(角)普段はこんな話はしないが、小汀さんが好きだから話をさせてもらった。
(矢田)水縁プロジェクトのメンバーは腹の探り合いがあるといけないと感じた。素直に意見をぶつけられる場になっていくようなことが大事なのかと感じた。
(山崎)今日、角さんの話を聞いてもらってよかった。行政も人と人との繋がりで仕事をしている。これをやってくださいと丸投げをされると、ちょっと困りますよ…という感じになるのではないか。国交省さんとの摺合せも必要。
(福田)個人的にもこのプロジェクトに携われたらよいと思っている。角さんの思いを聞けて良かった。
(渡部)国交省の所長は北高の出身である。地元の方であるので、そういうところも活かしていくと良いのでは。
(小汀)いろいろなやり方があるが、皆さんが言われたことも活かして行っていきたい。
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